2014年08月15日

映画「ホットロード」 主演・能年玲奈「母への反抗心…共感」

映画「ホットロード」 主演・能年玲奈「母への反抗心…共感」
2014.8.15 11:30

泣く場面は「すごく大事なシーンだと思い、頑張りました」と振り返る能年玲奈

 NHK連続テレビ小説「あまちゃん」で人気を集めた女優、能年玲奈(21)が主演する映画「ホットロード」(三木孝浩監督)が16日、全国公開される。「あまちゃん」後では初の主演映画で、能年は「主人公の母親への反抗心に共感できました」と演技に込めた思いを語った。(竹中文)

 14歳の中学生、宮市和希(能年)は幼少期に父を亡くし、母親(木村佳乃)と2人暮らし。母親は高校時代からひかれる恋人(小澤征悦)が好きで、家には亡き父親の写真が一枚も残されていない。母親から望まれて生まれたのではないと思って心を閉ざしている和希は、親友(竹富聖花(たけとみ・せいか))に誘われて夜の湘南へ。そこで、不良チーム「ナイツ」に所属する春山洋志(ひろし)(登坂広臣(とさか・ひろおみ))と出会い…。

 原作は、昭和61〜62年に「別冊マーガレット」(集英社)で連載された紡木(つむぎ)たく原作の同名少女漫画。コミック全4巻の発行部数が700万部という人気作品だ。「原作ファンの期待を裏切らないように和希を演じなければ、という思いがベースにありました。その中で自分らしい和希をどんなふうに演じようかと悩みました」と振り返る。

 思いつめて「2、3キロほど体重を落とした」。そして、和希に共感できる部分を見つけた。「中学時代は母への反抗心があり、けんかもしました。和希みたいに素直に吐き出せないタイプではなくて、いらつくとその場で文句を言ってしまうタイプでしたが…」

 兵庫県出身の能年は平成18年、「ニコラモデルオーディション」でグランプリを獲得しデビュー。中学時代はモデル活動と並行してバンド活動にも打ち込んだ。「お菓子ばかり食べていたバンドのメンバーに『まじめにやってよ』と言ったら気まずい雰囲気になり、悩んでいました。最初、母は『大丈夫』と言ってくれましたが、だんだん面倒くさくなり『どうでもええやん』。その感じが許せなくて、けんかをしました」。そんな自身の中学時代の感情を基に、和希の解釈を組み立てたという。

 ただ、21年に上京し母親と離れて暮らすようになってからは「母の楽観的な部分が面白いと思えるようになりました」と心境の変化を話す。

 身体表現には特にこだわった。例えば、春山に頭突きする場面ではリハーサルの時から本気でぶつかった。「和希の不器用さを、加減せずにガンといっちゃう頭突きで表現したかった」という。和希は「あまちゃん」で演じた天真爛漫(らんまん)な天野アキとは百八十度異なる孤独を抱えるキャラクター。それでも「ギャップを見せたいという思いはまったくない。役へのアプローチしか考えていません」と、きっぱりと語った。

能年玲奈はやっぱり凄い 新作「ホットロード」で見せた類稀な“透明感”
2014.7.12 12:00

女優・能年玲奈の物憂げな表情が満載だ(映画「ホットロード」から)

 期待を上回る出来だった。NHK連続テレビ小説「あまちゃん」(2013年)のヒロイン、天野アキ役で一気に人気が爆発した能年玲奈(20)の主演最新作「ホットロード」(8月16日公開)のことだ。

 青春映画の秀作と言っていい。1980年代の神奈川・湘南を舞台に、能年演じる和希(かずき)と不良チーム「ナイツ」の春山(登坂=とさか=広臣)との純愛を静謐なタッチで描いた。能年は極力セリフを排し、物憂げな表情だけで揺れ動くヒロインの気持ちを表現しきった。これがすごい。

 この映画は、ファン待望の本格的な女優復帰作。原作は1986〜87年に別冊マーガレットに連載され、コミック本が全4巻で700万部売れた紡木たくの同名漫画だ。和希の父親は幼少時に亡くなり、2人暮らしのママ(木村佳乃)は高校時代からの恋人(小澤征悦)と付き合っている。自分が望まれてできた子供ではないことに心を痛め、素直になれずに万引に手を染めるといった素行不良な和希が心に安らぎを感じるようになるのが、春山だ。

とにかく全編が“能年の表情集”なのだ。彼女の女優としてのポテンシャル(潜在能力)が高いところは、表情だけで演技できること。「あまちゃん」で元気いっぱいのアキが時折見せる物憂げな表情に、心引かれた人もいるだろう。「ホットロード」を映画化する勝算は、彼女のピュアなイメージにあった。和希は家庭環境の影響でグレているだけで、心の奥は汚れていない。能年が演じることで、そんなヒロインの本質が見る者に伝わってくる。春山の「(和希は)すげえきれいなんだよ、中身が」というセリフが生きてくる。

 昨年9月の「あまちゃん」放映終了後、ブレークした有村架純や橋本愛ら若手女優がテレビや映画に引っ張りだこな一方で、能年はテレビの特番やバラエティー、単発ドラマ、CMに出演したぐらいだった。一部で「賞味期限切れ」などと批判されたりもしたが、これまで露出を控えてきたのは、彼女が醸し出す透明感を温存しつつ「あまちゃん」のイメージを一度リセットするための冷却期間だったのだ。
ピュアな印象ゆえ、能年のタメ口には多大な効果がある。初対面の春山から「お前んち、家庭環境わりいだろ?」と言われ、和希が「お前にはかんけーねーだろ」と答える場面。タメ口を利けば利くほど、彼女の寂しさがにじみ出てくるという寸法だ。“タメ口効果”は「あまちゃん」でも実証済み。例えば高校時代の先輩に(東北弁交じりで)「オラの初恋の相手は、こんなにちっちぇえ男だったのがよ!」、また親友に「ダサいぐらい何だよ、我慢しろよ!」とぶち切れる場面は名シーンだった。

 彼女は“憑依型女優”といわれる。以前出演したバラエティー番組で、言葉数の少ない能年の姿に驚かされたが、芝居をすると別人のように豹変(ひょうへん)する。能年は「カメラの前で演じるときは、動きがあって、感情の流れがあって、五感を使って、皮膚感でセリフを言っていきます」と自分の演技法について説明している(「NHK連続テレビ小説『あまちゃん』完全シナリオ集 第2部」=KADOKAWA刊=から)。
個人的にすっかり気に入った「ホットロード」だが、14歳の和希を20歳の能年が演じるなど気になる点もある。原作を読んだが、アンパン(シンナー)吸引といった青少年に悪影響を与える場面は全カット。豚のボールペン(原作未読では何のことか分からない?)など、忠実に再現した場面も多い。何気なく挿入される夜の海といった湘南の風景も心に染みる。尾崎豊の「OH MY LITTLE GIRL」が絶妙なタイミングで盛り上げる。見ながら80年代を懐かしく思い出していた。

 なにはともあれ、今年の夏はゴジラとともに“能年復活”を喜びたい。(WEB編集チーム 伊藤徳裕)



posted by ぴかまま at 14:22 | Comment(0) | TrackBack(0) | あまちゃん
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。